免疫システムの仕組み

私たちの健康な生活を守る免疫力は、こんな免疫システムの仕組みで働いています

ふつうに暮らしていると自覚することはありませんが、私たち人間の体は、常に外敵からの攻撃にさらされています。

目に見えない病原体や、体内の細胞が突然変異して発生するガンなどがこれにあたります。

ところが私たちには、これらの外敵から体を守り、病気になるのを防いだり、かかった病気を治そうとする力が備わっています。

これが免疫カです。

私たちの体内で免疫力をつかさどっているのは、血液中に含まれる白血球です。

この白血球は、リンパ球、マクロフアージ、顆粒球の3種類に分かれており、これらが常に体を守っているのです。

これらの自血球には、役割ごとに、さらにさまざまな免疫綱胞が含まれています。

この免疫細胞はそれぞれ種類ごとに「外敵を発見する」「その情報を伝達する」「外敵への攻撃命令を出す」「外敵を攻撃する」などの異なった役割を持っており、それぞれが状況に応じて複雑に組み合わさって、密接に連携しながら働きます。

そのため、病気を予防し健康を維持するには、この免疫力が正常に働くようにしておく必要があります。

こうした複雑なシステムによって働く免疫力には、弱点がありますこそれは、ストレスに非常に弱いということです。

現代社会には、大きな社会変動や複雑化する生活による精神的なストレス、環境の悪化などによる身体的なストレスが満ちあふれています

体がこれらのストレスを感じると、免疫力は一気に低下し、その結果、外敵から体を守ることができなくなってしまいます。

さらにストレスを受けると、体内に活性酸素が増加しますじ活性酸素とは、体を酸化させる攻撃性の強い酸素のことです。

活性酸素は細胞を破壊する、細胞をガン化させるなどの恐ろしい性質を持っており、体を老化させ、生活習慣病の元凶となります。

しかも、大量に発生した活性酸素は免疫システムを狂わせます。

すると、本来は外敵を攻撃するはずの免疫機能がアンバランスになって自分の体の細胞を攻撃するようになり、クローン病、リウマチ、アレルギー疾患などの自己免疫疾患と呼ばれる病気にかかってしまいます

このように免疫の乱れは、さまざまなダメージを私たちにもたらします。これを防ぐためには、生活のなかのストレスをなくし、活性酸素の発生を予防したり、除去したりすることが、なによりもたいせつなのです。